自転車保険の加入義務化が全国的に進んでいます。
既に加入義務化が制定されている県や政令指定都市以外にも「加入努力義務」と指定されている自治体もあります。
東京都議会は2020年4月1日から全面的な加入義務化を決定。
一見、横暴なように感じた加入義務化ですが過去の判例を見ると本当に必要な措置と言うことが分かりました。
自転車は自分だけでなく家族も利用しているという人はいませんか?
自転車は「安・近・短」で便利な乗り物だと思っていました。
安上がりで近所に短時間で行けるに身近な乗り物がとんでもない高額賠償に繋がる危険な乗り物だということを実感しましょう。

ある日家族が自転車で衝突事故!〇〇〇〇万円の賠償金判決がでたら?
自転車事故が原因の損害賠償訴訟において高額な賠償金が命じられた実際に起きた判例を紹介します。
実際に判決を受けた人で高額な賠償金が支払われず自己破産したん人もいるのです。
子供から高齢者まで気軽に利用している自転車の怖い一面を紹介します。
判例 1 賠償金額 9,500万円(神戸地裁)
事故の起因
事故発生日・場所 2008年9月19時頃 神戸市内の住宅街
事故の加害者 当時小学5年生(11歳)の男児
事故の被害者 専業主婦の女性(67歳)
事故の原因 自転車に乗っていた11歳の男児はライト点灯、ヘルメット未着用の状態で坂道を下っていた時に友人と散歩中だった67歳の女性と衝突、女性は意識不明の重体になってしまいます。
この時の自転車の推定時速は20~30キロのスピードとされています。
判決 加害男児の母親に賠償金9,500円支払い命令
判決の理由 男児の母親は普段からライト点灯のチェックやヘルメット着用などの指導をしていましたが、判決では事故当時ヘルメットの未着用などをあげて監督責任を全うしていたとは言い切れないと母親の言い分を却下し母親に3,000万円、女性に保険を支払った保険会社に約6,500万円の支払いを命じました。
事故から約5年経過した2013年の判決時点でも被害女性の意識は回復していないことも判決に影響がありました。
67歳の専業主婦女性に対して賠償額が高いのでは?と論争をよびましたので内訳が公開されています。
賠償金額の内訳
1.意識不明で寝たきり状態の女性への将来かかる介護費用 約3,940万円
介護費用 1日当たり8,000円×女性の平均寿命(平均余命年数)
2.専業主婦の女性が元気であれば行っていた家事労働の逸失利益 約2,190万円
直近の調査では主婦が家事労働にかける時間を時給1,000円で換算していますが、判決当時は時給も安く算定されていたと思われます。
主婦の家事(掃除、洗濯、買い物、食事作り等々)にかける時間×時給=1日の日当として当時は月額23万円の基礎収入と算定しました。
月額230,000円×女性の平均寿命(平均余命年数)の半分
3.けがの後遺症に対する慰謝料 2,800万円
こうやって詳細な内訳金額を見ると決して不当に高額な賠償金ではないことが納得できます。

判例 2 賠償金額 5,000万円(横浜地裁)
事故の起因
事故の加害者 当時高校生の女性
事故の被害者 看護師の女性
事故の原因 夜間ライト点灯させずに自転車を運転して被害女性に衝突
判決(2005年11月) 女子高生に5,000万円の賠償金支払い命令
判決の理由 女子高生は夜間ライト無照明以外にも携帯電話を触りながらの運転でした。また被害者女性が歩行困難になり看護師の仕事を継続することができなくなった重大な過失とされました。

判例 3 賠償金額 2,500万円(大阪地裁)
事故の起因
事故の加害者 男性
事故の被害者 短大非常勤講師
事故の原因 夜間ライト点灯させずに自転車を運転して被害者に衝突
判決(2008年10月)加害者男性へ支払い命令

他人事では済まされない!自分の自転車保険加入を確認する方法
自転車保険の種類や加入方法についてはこちらで詳しく紹介しています。
保証内容の違いを詳しく解説しています。
現在自動車保険に加入されている方は既にオプションとして自転車保険を付帯させている人も多いと思います。(自分もしくは家族加入の保険でもOK)
でも、保険に加入する際に保険屋さんにすすめられるままオプションを付帯した人も多いはず。
「保険証券のどこをみればわからないよー」と言う人はFPに保険の見直し相談することもできます。
私も今ある保険は30代の時に入ったきりで、50代になった今、保険を見直すのも必要かと思い先日FPに見直し依頼をしました。
今入っている保険の内容とこれから必要な保険内容を比較してもらい、必要なものは残すし今後必要であろう保障内容の保険に新規加入、不要なものは解約しました。
年を重ねると必要な保障内容が変わるので保険の見直しはした方がいいです。
見直しする際に「自転車保険が付帯されているか?」「付帯されている保険の補償内容の確認」もしてもらうと安心ですね。
ちなみに私が保険見直しを依頼したのは2社でしたが、登録しているFPで私の行動範囲で面談できる人がいないところもあったので、2社以上の申し込みをすすめます。
WEB申し込みからメールで「FPの〇〇さんから連絡が行きます」と回答があり、翌日にはその〇〇さんからメールないし電話で面談日の打ち合わせ連絡が入ります。
ご都合を合わせて日時を約束しますが、全然強引じゃないし迷っているなら面談日をずらして検討することもできます。
面談日をキャンセルしても違約金もありません。
でも私が申し込んだ1社は「該当するFPが見つかりませんでした」と回答。
もう1社は3人のFPを紹介してくれました。
自己紹介メールや電話の応対で「嫌な感じが」がしたら「面談はもう少し考えてからにします」と言えばいいですし、面談になっても同じ保険の見直しなのに提案する内容は3人とも全く違いました。
自分が納得する内容を提案しなかったFPには断りメールで済みましたし、後追い勧誘もなかったです。
その代わり納得できなければ何度でも無料で相談に乗ってくれます。
自転車保険の加入が義務化になった自治体以外でも全国的に加入の動きになっています。
専門知識の豊富なFPに自分の保険内容の見直しと一緒に自転車保険についても気軽に聞けると思います。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
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